第3章

小说:窗边的小豆豆(中文版+日文版)作者:[日]黑柳彻子字数:3525更新时间 : 2017-07-30 10:15:55

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窓から顔を出して上を見ましたら、なんと、つばめが、教室の屋根の下に、巣を作っているんです。その、つばめに聞いてるんですね。そりゃ私も、子供の気持ちが、分からないわけじゃありませんから、つばめに聞いてることを、馬鹿げている、とは申しません。授業中に、あんな声で、つばめに、「何をしてるのか?」と聞かなくてもいいと、私は思うんです」そして先生は、ママが、一体なんとお詫びをしよう、と口を開きかけたのより、早く言った。「それから、こういうことも、ございました。初めての図画の時間のことですが、国旗を描いて御覧なさい、と私が申しましたら、他の子は、画用紙に、ちゃんと日の丸を描いたんですが、お宅のお嬢さんは、朝日新聞の模様のような、軍艦旗を描き始めました。それなら、それでいい、と思ってましたら、突然、旗の周りに、ふさを、つけ始めたんです。ふさ。よく青年団とか、そういった旗についてます。あの、ふさです。で、それも、まあ、どこかで見たのだろうから、と思っておりました。ところが、ちょっと目を離したキスに、まあ、黄色のふさを、机にまで、どんどん描いちゃってるんです。だいたい画用紙に、ほぼいっぱいに旗を描いたんですから、ふさの余裕は、もともと、あまりなかったんですが、それに、黄色のクレヨンで、ゴシゴシふさを描いたんですね。それが、はみ出しちゃって、画用紙をどかしたら、机に、ひどい黄色のギザギザが残ってしまって、ふいても、こすっても、とれません。まあ、幸いなことは、ギザギザが三方向だけだった、ってことでしょうか?」ママは、ちぢこまりながらも、急いで質問した。「三方向っていうのは……」先生は、そろそろ疲れてきた、という様子だったが、それでも親切にいった。「旗竿を左はじに描きましたから、旗のギザギザは、三方だけだったんでございます」ママは、少し助かった、と思って、「はあ、それで三方だけ……」といった。すると、先生は、次に、とっても、ゆっくりの口調で、一言ずつ区切って「ただし、その代わり、旗竿のはじが、やはり、机に、はみ出して、残っております!!」それから先生は立ち上がると、かなり冷たい感じで、とどめをさすように言った。「それと、迷惑しているのは、私だけではございません。隣の一年生の受け持ちの先生もお困りのことが、あるそうですから……」ママは、決心しないわけには、いかなかった。(確かに、これじゃ、他の生徒さんに、ご迷惑すぎる。どこか、他の学校を探して、移したほうが、よさそうだ。何とか、あの子の性格がわかっていただけて、皆と一緒にやっていくことを教えてくださるような学校に……)そうして、ママが、あっちこっち、かけずりまわって見つけたのが、これから行こうとしている学校、というわけだったのだ。ママは、この退学のことを、トットちゃんに話していなかった。話しても、何がいけなかったのか、わからないだろうし、また、そんなにことで、トットちゃんが、コンプレックスを持つのも、よくないと思ったから、(いつか、大きくなったら、話しましょう)と、きめていた。ただ、トットちゃんには、こういった。「新しい学校に行ってみない?いい学校だって話よ」トットちゃんは、少し考えてから、言った。「行くけど……」ママは、(この子は、今何を考えてるのだろうか)と思った。(うすうす、退学のこと、気がついていたんだろうか……)次の瞬間、トットちゃんは、ママの腕の中に、飛び込んで来て、いった。「ねえ、今度の学校に、いいチンドン屋さん、来るかな?」とにかく、そんなわけで、トットちゃんとママは、新しい学校に向かって、歩いているのだった。

    新しい学校 学校の門が、はっきり見えるところまで来て、トットちゃんは、立ち止った。なぜなら、この間まで行っていた学校の門は、立派なコンクリートみたいな柱で、学校の名前も、大きく書いてあった。ところが、この新しい学校の門ときたら、低い木で、しかも葉っぱが生えていた。「地面から生えてる門ね」と、トットちゃんはママに言った。そうして、こう、付け加えた。「きっと、どんどんはえて、今に電信柱より高くなるわ」確かに、その二本の門は、根っこのある木だった。トットちゃんは、門に近づくと、いきなり顔を、斜めにした。なぜかといえば、門にぶら下げてある学校の名前を書いた札が、風に吹かれたのか、斜めになっていたからだった。「トモエがくえん」トットちゃんは、顔を斜めにしたまま、表札を読み上げた。そして、ママに、「トモエって、なあに?」と聞こうとしたときだった。トットちゃんの目の端に、夢としか思えないものが見えたのだった。トットちゃんは、身をかがめると、門の植え込みの、隙間に頭を突っ込んで、門の中をのぞいてみた。どうしよう、みえたんだけど!「ママ!あれ、本当の電車?校庭に並んでるの」それは、走っていない、本当の電車が六台、教室用に、置かれてあるのだった。トットちゃんは、夢のように思った。“電車の教室……” 電車で窓が、朝の光を受けて、キラキラと光っていた。目を輝かして、のぞいているトットちゃんの、ホッペタも、光っていた。   気に入ったわ 次の瞬間、トットちゃんは、「わーい」と歓声を上げると、電車の教室のほうに向かって走り出した。そして、走りながら、ママに向かって叫んだ。「ねえ、早く、動かない電車に乗ってみよう!」ママは、驚いて走り出した。もとバスケットバールの選手だったままの足は、トットちゃんより速かったから、トットちゃんが、後、ちょっとでドア、というときに、スカートを捕まえられてしまった。ママは、スカートのはしを、ぎっちり握ったまま、トットちゃんにいった。「ダメよ。この電車は、この学校のお教室なんだし、あなたは、まだ、この学校に入れていただいてないんだから。もし、どうしても、この電車に乗りたいんだったら、これからお目にかかる校長先生とちゃんと、お話してちょうだい。そして、うまくいったら、この学校に通えるんだから、分かった?」トットちゃんは、(今乗れないのは、とても残念なことだ)と思ったけど、ママのいう通りにしようときめたから、大きな声で、\ 「うん」といって、それから、いそいで、つけたした。「私、この学校、とっても気に入ったわ」ママは、トットちゃんが気に入ったかどうかより、校長先生が、トットちゃんを気に入ってくださるかどうか問題なのよ、といいたい気がしたけど、とにかく、トットちゃんのスカートから手を離し、手をつないで校長室のほうに歩き出した。どの電車も静かで、ちょっと前に、一時間目の授業が始まったようだった。あまり広くない校庭の周りには、塀の変わりに、いろんな種類の木が植わっていて、花壇には、赤や黄色の花がいっぱい咲いていた。校長室は、電車ではなく、ちょうど、門から正面に見える扇形に広がった七段くらいある石の階段を上った、その右手にあった。トットちゃんは、ママの手を振り切ると、階段を駆け上がって行ったが、急に止まって、振り向いた。だから、後ろから行ったママは、もう少しで、トットちゃんと正面衝突するところだった。「どうしたの?」ママは、トットちゃんの気が変わったのかと思って、急いで聞いた。トットちゃんは、ちょうど階段の一番うえに立った形だったけど、まじめな顔をして、小声でママに聞いた。ママは、かなり辛抱づよい人間だったから……というか,面白がりやだったから、やはり小声になって、トットちゃんに顔をつけて、聞いた。「どうして?」トットちゃんは、ますます声をひそめて言った。「だってさ、校長先生って、ママいったけど、こんなに電車、いっぱい持ってるんだから、本当は、駅の人なんじゃないの?」確かに、電車の払い下げを校舎にしている学校なんてめずらしいから、トットちゃんの疑問も、もっとものこと、とママも思ったけど、この際、説明してるヒマはないので、こういった。「じゃ、あなた、校長先生に伺って御覧なさい、自分で。それと、あなたのパパのことを考えてみて?パパはヴァイオリンを弾く人で、いくつかヴァイオリンを持ってるけど、ヴァイオリン屋さんじゃないでしょう?そういう人もいるのよ」トットちゃんは、「そうか」というと、ママと手をつないだ。

    校長先生 トットちゃんとママが入っていくと、部屋の中にいた男の人が椅子から立ち上がった。その人は、頭の毛が薄くなっていて、前のほうの歯が抜けていて、顔の血色がよく、背はあまり高くないけど、肩や腕が、がっちりしていて、ヨレヨレの黒の三つ揃いを、キチンと着ていた。

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